春田康吏のLogbook

ある重度身体障害者の人生航海日誌。

2015年を振り返る

 諸行無常とはよく言ったもので、ずっと同じことはない。何事も常は無い。
本当にそんな年だった。
精神的にしんどいことが多く、肉体的にしんどいことが精神的にしんどくなったり、
つかの間の休息的なこともあるにはあったが。

医師
4月からそれまで7年くらいお世話になっていた主治医が再編異動で変わってしまい、
2週に1度のカニューレ交換をする医師が変わった。
そこでここにも書いた救急搬送される事態になる。
ここで搬送された救急外来の外科の医師でさえ、なかなか入らなかった。
ファイバーで中を見ながらやっているのにも関わらず入らないって……と愕然とした。

そうなると自分の身体の問題なのかと思うけど、特別な問題はなかったのである。

その後、もう少しこういうふうに入れてくれと言ったりもしたが、改善されることはなく、
出血量も増えるばかりだったので、とりあえず10月から耳鼻科に移ることにした。

事前問い合わせでは、カニューレ交換可だった。
今のところ、カニューレ交換は多少不安な面はあるものの安定しているが、別の内科的なことは分からないので、
ベストなのかどうか。ということと、患者さんが少ないので閉鎖も時間の問題じゃないだろうかと思っている。
呼吸器を変えることになれば、呼吸器内科を受診しなければいけないだろうし。

今まで特に医師に対して大きな疑問などを持ったことはなかったのだが、
どうも医師への不信感を多く持った年だった。
不信感というのは、次第に不安感や恐怖になっていく。

看護師・理学療法士・マッサージ師
訪問看護・リハビリ・鍼灸マッサージにおいては、合う看護師と理学療法士に出会えた年だった。
いくつかのピンチに、ずいぶんと助けられた。
医療的な知識も増えた。

マッサージの先生は正直、今まで会ったマッサージ師の中で、一番腕がいいんじゃないかと思っている。
痛みがあって、そこにたどり着くまでが早い。
「あー、そこそこ」というのがすぐに来る。

ヘルパー
日常生活なので、どれだけ医療が充実していても医療だけでは補いきれないし、一番重要くらいに思っている。
何人かの新しいヘルパーさんが来た。
何と、5年ぶりに受けてくれるヘルパー事業所も見つかった。事業所の人もびっくりしていた。
本来なら相談支援経由で見つかりましたというのが良かったが、自分のつながりの中から見つけた。
訪問マッサージの会社も自分のつながりの中から教えてもらった。
まぁ、エンパワメントということなのかもしれないが。

ヘルパー事業所に関しては、まだ11月から入ったばかりなので何とも言えないが、
今年最後に、いくつか「僕はこう思っている。こうしてほしい」ということを伝えたら、向こうも何となくは思っていたことのようだったので、「来年に向けて」ということなら、いい形で終われたのかもしれない。
来年にどういう「結果」が生まれるのかは分からない。半信半疑な面はある。

別のところで、4月からメインで利用している(ヘルパー利用の最初から)ヘルパー事業所の責任者が変わった。
たん吸引の制度については、僕の方が詳しいようだった。
前の責任者と医療的ケアについて語り合ったことが懐かしい。
こればかりは、医療的ケアに対する接触回数や熱意にもよるのだろう。

実際の介助にも入っていただいているが、どうも雲行きが怪しいのは事実である。
メインで利用している事業所なので、覚えることも多いのは確かだが、
メインでこれは怪しいなと思うヘルパーさんには今まで出会ったことがなかったので、新章に突入したんだろうかと不安な思いはしている。
雑談する分にはいい人物だと思うが、実際に介助となると、少しまずいなと思っている。

合う・合わない
以上のことから、いろんな新しい人と出会う中で、相性、合う合わないって恐ろしいなと思った。
基本的には、すぐに相性に結びつけてしまうのは良くないことだと思っている。
なぜなら「相性が良くない」と言ってしまえば、それで終わりだからである。
人と接する仕事をしている人は、気をつけた方がいいと思っている。

しかしかなしいかな、相性がいい人とはすんなりいくのである。
それにより、QOL(生活の質)に格差が生まれる。

出会う人によって、QOLが大きく左右されるのも障害者の特性なんじゃないだろうかと思っている。
人生は誰に出会うかで変わってくる。ということはよく言われるが、
健常者よりも障害者の方が、その振り幅は大きいんじゃないだろうか。

正直しんどいと、合う人、慣れた人だけにしか介助してほしくないと思ったりもするが、
もし合う人が、何らかの事情で来られなくなったときに生活が瞬時にして破綻してしまうので、
多様性を保つようにはしている。

僕は、ダイバーシティー(多様性)の可能性を信じているが、信じ切れていない部分もある。

しかし社会は慢性的なヘルパー不足。来ていただけるだけでも感謝しなければいけないが、
ある方が、ヘルパーと書いて「トラブル」と読むと言っていたのは言い得て妙だなと思った。

家族
ちょっとした変化もあり、体調が悪い人が多かった。
当たり前だがみんな年を取っていくので、それを目の当たりにしていると、
いつまでこの暮らしを続けていけるのだろうと不安な気持ちにはなる。
そんな中で弟が結婚した。続くかどうかはともかく、弟が結婚できるとは思わなかったので驚いた。

まとめ
わるい面もいい面もある年だった。
わるい面が出ても、決定的にどん底にいくというわけではなく、
新しい人との出会いによって少し救われるというような感じだった。